- 絵墨がどんな色がわかる!
- 絵墨の特徴と向いているイラストがわかる!
- 絵墨と顔彩の違いがわかる!
皆さんは絵墨を知っていますか?
顔彩のような見た目ですが、墨をベースにした
新しい画材です!
ですが、どんな色か分からなければ良い画材も
怖くて使えませんよね。
ということで、今回は絵墨の色や使い方、
実際使ってみての感想をまとめていきます!
正直、かなりオススメの画材なので、
ぜひ最後まで読んで使い心地をチェックして見てくださいね!
姉妹品「絵墨淡」のレビューも合わせて
ご覧下さい!
Contents
絵墨とは?ー絵墨でイラストは描ける?絵墨の使い方とレビュー!



絵墨は書道や日本画道具を多く取り扱っている、
「墨運堂」(ぼくうんどう)が作った絵の具です。
「えずみ」と読みます。
世界堂の商品紹介を引用してみましょう。
墨をベースに、顔料と調合して作られた、墨運堂独自の絵具6色セット。墨のもつ淡い明度と 有彩色の美しさが混ざり合い、水墨画、淡彩画などの画面に微妙な色みの変化をもたらします。
引用:世界堂オンラインストア
こちらは墨運堂公式の紹介です。
絵墨は墨と同じ成分から作られた全く新しい淡彩画用の“絵具墨”です。墨をベースにした色調に奥深いモノトーンの世界が描けます。ほのかな色彩の水墨画、俳画に最適です。磨らずに筆でこするだけ、顔彩と同じように使えます。
引用;墨運堂WEBカタログ
結論から言うと、墨と同じ成分で作られた、
顔彩風の絵具ということのようです。
墨と同じ成分ということは煤と膠などでしょうか。
詳しいことは分かりませんでしたが、
色がついている墨ということのようですね!
パッケージの中は、ご覧のように6色セット!
なので、買ってすぐに絵を描くことができます。



見た目は顔彩のようですが、
顔彩、水彩とはどう違うのでしょうか。
まずは色の試し塗りをチェック!
どんなイラストに向いている?絵墨の色をレビュー!




絵墨って墨でしょ?
真っ黒にならない?
ということで、試し塗りをしてみたのがこの画像です。


このように、墨=黒のイメージからは
想像がつかないほど良い発色をしています。
画像では少し不透明に見えるかもしれませんが、
実際は墨の透明感が強く、
名前の通り「色がついた墨」と言う感じです。
最初は、茶墨か青墨か……
程度の色を想像していましたが意外と彩度が高く、
薄く塗ると流行りの「くすみカラー」になります。
少し大人可愛い雰囲気の絵にぴったりですね。
PCCSのトーンで言うと、
グレイッシュトーンからライトグレイッシュトーン
までの色合いになっています。




実際に塗ってみたところ、
顔彩のようなモッタリ感や膠の照りはありません。
どちらかといったら透明水彩に近い使い心地です。
くすみカラーがお好きな方であれば、
顔彩よりも透明水彩に合わせやすいと思いますよ!
茶系、紫系は墨の色と近いので、
墨に慣れている方は扱いやすいかもしれません。



しかし墨ではありますが、
乾いても耐水性はありません!
持ち歩ける便利な墨をお探しの方は、
筆ペンか水筆ペンに墨を入れるのがオススメ!
➡︎【画材】水筆ペンのおすすめは?百均でも大丈夫?【セリア】
- 透明感ある色合い
- 意外と彩度が高く使いやすい
- 顔彩のような粘度はない
- 耐水性はない
絵墨の使い方ー絵墨でイラストを描いてみよう!



絵墨は顔彩や透明水彩と同じく、以下の手順で使います。
- 筆に水を付ける
- 絵墨を筆で撫でて、絵具をとる
- 絵皿やパレットで絵具を落とし、濃度を調整する
- 紙に塗る
混色をするときは、
②で絵具を多めに筆にとり、③で混色します。
絵墨の色が混ざってしまうので、別の色をとる時は
筆を洗ってからがいいですね。
絵墨は混色コーナーが付いていないパレットのような絵具。
なので、絵皿やパレットを用意すると綺麗に混色できます。
絵墨の使い方は、顔彩や透明水彩と同じ!
筆を濡らして絵墨を撫でて使おう!
絵墨を使ってイラストを描いてみた!



今回は画像の通り、
絵墨と水筆ペンで絵を描いてみました。
赤、黄系は特に彩度が高く、黒くなりすぎるという
心配はなさそうです。
一方で緑、茶、紫系は少し濃度調節が必要です。
油断をして付け過ぎると、かなり黒っぽくなります。
特に、紫と茶系は墨の青墨と茶僕のような色み。
赤や黄色のような高彩度にはならないようなので、
今回は輪郭線などに使用しました。


また、今回の試し塗りの段階では
青系は粒子化、分離が強いように感じました。
水筆ペンのみの使用だったのでムラが出来やすかった
のですが、それが程よいマチエール(表面の、模様の感じ)
になったと思います。


こちらは下地などに絵墨を用いています。
青系の透明感ありつつも暗い色が、
薄暗がりの表現に適していると感じました。
- 黄・赤系は高彩度で黒くなりにくい
- 緑・茶・紫系は絵具量が多いと黒くなりやすい
- 茶・紫系は普通の墨の色に近い
- 青系は分離が強い
絵墨と顔彩の違いは?


顔彩との違いですが、
まず絵の具をとる時の粘度は低めです。
顔彩は絵具の粘度が強いのですが、
絵墨はサラッとしていて硬めの水彩のようです。
また、顔彩は濃く塗ってしまうと、
その部分がテカテカになってしまいます。


一方で、絵墨は濃く塗ってもテカリはなく、
むしろ落ち着いたマットな仕上がりになりました。
顔彩特有のモタつきやテカリが苦手な方でも
扱いやすい絵具になっています!
- 絵墨は顔彩と違ってベタつかない!
- 絵墨は顔彩と違ってテカテカしない!
絵墨でイラストは描ける?絵墨の使い方とレビュー!まとめ



筆者は、水彩の制作では
・重ねすぎて色を濁らせる
・高級絵具の高彩度を使いこなせない
と言う癖があり、思い通りの作品が作れない
こともありました。
しかし絵墨の使い心地は墨に近く、
「薄めれば色が明るくなる」というシンプルなもの。
また、落ち着いた色合いで高彩度が苦手な自分には
かなり扱いやすい絵具でした。
顔彩のデメリットでもあるテカリやベタつきも
ないので、多くの人にお勧めしたい画材です。
皆さんも一度、絵墨を使って絵を描いて見てください!
今まで描けなかった絵が出来上がるかもしれませんよ!
新商品!「絵墨淡」のレビュー!
顔彩をもっと知りたいあなたには!
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