8/1 新刊『日本画の絵具と色彩』発売されました!

【初心者必見】野外スケッチのオススメ道具はこれ!

こんにちは、日本画家の深町聡美です。

「野外で爽やかにスケッチをしてみたい!」
「旅先で出会った風景を描きたい!」


同じ風景を記録するにしても、
スケッチならスマホのカメラで撮るより
心がこもった感じがしますよね。


旅先から絵手紙を出してみるなんて、
素敵なことも出来ちゃいます。





ですが、いくらスケッチが素敵でも
イーゼルや椅子を持って行くのは大変ですよね。




そんな

「気軽にスケッチできる道具はないかしら?」

というあなたのために、実際に筆者が使っている

オススメのスケッチ道具をご紹介します!





道具の解説は「スケッチブック」の
見出しからになりますので、
読み飛ばしたい方は下の目次から飛んでください。


まずは結論です。

結論

スケッチの目的によって、道具は変わる!

結論ー野外スケッチの目的によって持って行く道具は変わる!

スケッチの目的を何にするかで、
持って行く道具は変わります!



  • 動物園スケッチ
  • 小さいスケッチブック
  • 水筆ペン
  • 透明水彩パレット
  • 鉛筆
  • 消しゴム
  • 野外スケッチ
  • 大きいスケッチブック
  • 透明水彩パレット
  • 不透明水彩
  • 不透明水彩用パレット
  • 筆洗
  • ペットボトル(水)、
  • タオル
  • 折り畳みイーゼル
  • 折り畳み椅子
  • どこでもクロッキー
  • 小さいメモ帳やノート
  • 鉛筆
  • 透明水彩パレット
  • 水筆ペン

+カメラや帽子、バッグなど
 それぞれ必要な物。






まずは試しに、軽装で
野外スケッチに行ってみましょう。



そこで足りない物や課題が見つかったら、
それをカバーするように道具を揃えて行きます。




これを繰り返せば、あなたにピッタリの
スケッチスタイルが見つかりますよ!




しかし何も考えずに沢山道具を揃えても、
宝の持ち腐れになるだけかも……?




ではどういう視点でスケッチに必要な
道具を選べばいいのでしょうか?

野外スケッチの道具選びにまず必要な事―目的を立てる

まず考えておくと良いのが、
スケッチの目的です。




しかし、おそらく考えなくても

「こんな感じのスケッチをしたいな~」

というイメージが、
頭に浮かんでいるのではないでしょうか。




例えば、

  • 旅先で出会った風景を描きたい
  • 動物園で動物を描きたい
  • ササッと描きたい
  • 細かい所までしっかり着色したい



などですね。

  • SNSで見たあの絵みたいに描きたい!

でもOKです!
まずはゴールにする絵を決めておきましょう。





筆者はよく野外スケッチを行いますが、

  • 動物園で作品制作のための取材として

スケッチをすることが多いです。


ではそのゴールを阻む、
課題になりそうなことは何でしょう?





「動物園で作品制作のための取材として」

を例にすると、このような課題点が
浮かび上がります。

・開園時間から閉園時間まで、ほぼ立ちっぱなし。
・広い園内を歩き回らなくてはいけない。

この二つが集中力の低下を引き起こすと
考えられますね。






この課題をクリアするには、
出来るだけ軽装でそして体力を温存する
のが良いですよね。


すると、

・軽い道具を持って
・椅子は持って行かない


というように、必要な道具が絞れるのです。

  • スケッチの目的(画風)をはっきりさせる
  • それを達成するための課題を想像する
  • 課題をクリアするような道具を揃える



この順序でイメージしていくと、
道具選びに無駄がなくなりますよ。

スケッチブック

スケッチする上で最も大切と言える道具。
それがスケッチブックです。



今回は筆者が使ったスケッチブックを、

「動物園スケッチをするなら?」の視点で
ランキングにしてみました。

  • オススメ第一位  MUSE SC-9055 B5

MUSE製、B5サイズのスケッチブックです。



大きめのバッグに入れても
余裕があるサイズです。

リングが短辺にあるため
描くときに邪魔になりません。



特に、左手で支えるときに
邪魔にならないのがお気に入りポイントです。


また表紙が厚く、支える時にストレスになりません。



デメリットは広げて描く事が出来ないこと。


横に大きくなるときは、予め横向きで描くか、
別の紙に描いて後から貼るようにしましょう。

  • オススメ第二位  マルマン図案スケッチブックA4

こちらもMUSEと同じく
取り回しのしやすさが高ポイントです。



しかし、表紙が柔らかく、
長時間片手で支えるときの快適性は
MUSEの方が優れています。



また、このスケッチブック+絵具を入れると
カバンのサイズが大きくなってしまいます。




この「カバンのサイズ」というポイントは
どれだけ身軽さを重視するかによって
違うので、B5やA4などサイズが近いものは
好きな物を比べてみるのがいいですね。

  • オススメ第三位 F4-HOMO

F4サイズの大き目のスケッチブックです。
表紙がしっかりしており、
F4にもかかわらず

立った状態でのスケッチも苦になりません。



また、大きい=面積が広いので、
動物などの動く物のドローイングに向いています。



ポーズが変わってしまっても、
空きスペースに次のポーズを描き、

最初の形に戻ったら
前描いていたものに加筆する……



と、同時にいくつもスケッチが進められます。


つまり、効率がとても良いと言えるのです。



地面に広げれば広い風景もスケッチできます。

  • 圏外 マルマン図案スケッチブックA3

とても良いスケッチブックです。



実際筆者も三冊使っていますが、
最初に設定した目的である


・動物園での立った状態でのスケッチ
・身軽さを重視


には向いていません。




しかし最大の魅力であるA3という大きさは、
腰を据えて描く時に非常に重宝します。



椅子に座っての風景スケッチはもちろん、
小下図を描き並べて構図を検討するときにも
便利ですよね。





さて、このようにスケッチブックひとつでも
あなたのスケッチの目的で、
選ぶべきサイズは違います。

  • 番外編 ノート・メモ帳

「もっと絵を上手く描けるようになりたい!
だから、どこでもクロッキーをします!」

そんな熱心なあなたには、
もっと小さいスケッチブック……
さらに、無地のノートやメモ帳がおすすめです。



「外で目についたものを何でも描く!」

という時に最も必要なのは
手軽さといっても過言ではないでからです。

絵が上手くなるクロッキーの方法はこの本に書いてあります!

「絵はすぐに上手くならない―デッサン・トレーニングの思考法」で、絵とイラストが上手くなる方法が分かる!【要約と感想】





画材屋さんにあるものから、
ス―パーの文具コーナーにあるものまで
たくさんの種類がありますので、
あなたの好みの物を選んで下さいね!


筆者はスケッチブック専用に用意した物ではなく、
メモ帳やスケジュール帳に描いています。

ポケモンカードのイラストレーターさんも
常に小さいスケッチ用具を持って

出歩いているそうです。


イラストレーター・有田満弘が語る、ポケモンカードゲームの余白と遊び/デザイン情報サイト[JDN]




記事中に出てくるスケッチブックは
これではないかと思います⇩

筆記用具

鉛筆

硬さやメーカーなどは、お好みで選びましょう!


ただ注意点が二つあります。


ひとつ目は、あらかじめ研いでおくこと!

鉛筆削りを持って行っても良いですが、
削りカスが出てしまいますよね。


ゴミ箱が少ない場所に行くのでしたら
削った鉛筆を複数本持っておくと安心ですね。


ふたつ目は、長い鉛筆を用意すること!
コンパクトで使いやすいからと、
短くなった鉛筆を、持って行こうとしていませんか?



予言しますね。




指が痛くなります!




特に長時間のスケッチには圧倒的に不向きです。

もし短い鉛筆しかないのであれば、
鉛筆ホルダーで伸ばして使いましょう!



ボールペン

鉛筆に慣れてきたら、
ボールペンで描いてみるのも楽しいですよ!




三色ボールペンの好きな色で
ドローイングをして、
水彩で軽く色を乗せるだけでも、
雰囲気があるスケッチになります。



消せないので、緊張感あるスケッチを
したい方にもおすすめです!

※伝聞なので真偽は分かりませんが、
ボールペンの方を使った方が、
早く上手くなるという話もあります。

消しゴム/ねりけし

普段使いの消しゴムで問題ありません。
ねりけしは、必要な時に持って行くのがいいですね。


クロッキーのような
素早い作業が必要になる描き方では、
消しゴムの方が便利ですし、
そのような場合では紙が傷んで
困るという事も少ないからです。




逆に、野外でしっかりと作品を仕上げたいと
思っている方はねりけしも持って行きましょう。



持って行く時はジッパー付き袋に入れるなどして、
他の画材と接着しないようにするべきです。



特に、新しいねりけしと鉛筆、布袋の相性は
とても良くて、すぐにくっついてしまいます。

着色道具

水筆ペン

水彩で着色する際に便利なのが、水筆ペン!

軸がスポイトのようになっており、
中に水を入れて置く事ができます。



軸を強く持つと少しずつ水が出てきて、
筆洗を使わなくても
筆に水を含ませられるようになっています。



筆を洗う時も水を出して
タオルやティッシュで拭えばOK!



大中小、平などサイズも豊富なので、
複数本持っておくとスケッチ中の
ストレスを減らせます。

どの水筆ペンを購入するか迷った時は、
こちらの記事も参考にしてみて下さい。

画材】水筆ペンのおすすめは?百均でも大丈夫?【セリア】

透明水彩パレット

市販のスケッチセットも良いですが、
筆者はアルミ製の名刺入れを改造して自作しました。




こちらはとても軽量で小型なので
ポケットにも入れられます。


しかし、その分混色に使えるスペースは狭いというデメリットも。



時間をかけて風景を描く方や、
色をリアルに描きたい方は
大きいパレットを持って行くのが良いですね。

顔彩

透明水彩のように使える不透明水彩です。


筆者はパレットや梅皿は持ち歩かず、
12色セットだけで描いています。



この使い方をすると必然的に色が濁るので、
もしあなたが、
彩度が高い色や純色を使いたいなら、
水彩か色鉛筆を使うことをオススメします!




しかし、この濁った色が
動物の毛の複雑な色を描くには適しています。

顔彩の詳しい使い心地はこちらでレビュー!

顔彩とは?水彩絵の具との違いと使い方を解説!

色鉛筆

水が要らないので環境にも優しいですね。

油絵を描く知人は、
動物園スケッチでは色鉛筆を使っていました。


落として無くさないようにしましょう!

不透明水彩

野山の風景を数時間かけて、まるで写真かのように細かく描写していくタイプの方は、

透明水彩と共に不透明水彩も使っているそうです。




透明水彩だけなのか、不透明水彩も使うのか。

人によりけりではありますが、
持っていると表現の幅が広がりますね。






筆洗/ペットボトル

トリオ筆洗(三重筆洗)や折り畳み式の
ビニール筆洗がオススメです。



ペットボトルや水筆ペンだけでは
水が濁ってしまいますので、


色合いを重視する作品作りをされる方は、
層が分かれた筆洗を使いましょう。

バッグ/リュック 

画材が揃ったら、
最後にそれを入れて歩けるバッグを用意します。

おそらくスケッチブックの大きさに
合わせる事になるでしょう。





筆者の場合は動物園スケッチや
クロッキーが主目的なので、
大きなバッグは使っていません。




頭陀袋(サコッシュ)にスケッチブックや
軽量の財布を入れて出かけています。





それ以外の道具はウエストポーチや
腰袋
に入れて、思いついたときに
描けるようにしています。



画材屋さんに行くとスケッチセットや
スケッチバッグが多数置いてありますので、

あなたが持って行きたい道具と比べてみて、
適切なサイズを選ぶと良いですね。

 

ウエストポーチ/腰袋

動物園スケッチをしていると、
動物が移動してしまって
今いる場所から描けなくなることが
ありますよね。




その度にバッグに道具を仕舞っていると、
なんだか腰が重くなりませんか?



そうでなくても

「まだ足りないけど、見えなくなったから
次の動物に行こうかな」

何度も出し入れするのは面倒だなあ」

……





長時間のスケッチでは、
この「面倒だなあ」の重なりで、
集中力が下がってしまう事があります。




それを防ぐために、
筆者はウエストポーチ、腰袋を使っています。





動物が移動してしまっても、
水彩セットや鉛筆ごとポーチに入れてしまえば、
いちいちバッグを開けて片付けなくても
気軽に動けます。



また、園内の散策も楽になります。



途中で意図せず良い景色に巡り合えた時にも、
すぐに描き出せるので便利ですよ。

一眼レフカメラ 望遠レンズ

動物は動き回っていますから、
一瞬のポーズを描くのは大変!



しかも時間配分を間違えちゃって、
目当ての動物に着いた時には閉園10分前!



そういう時のためにもカメラは必須ですよね!


スマホカメラも便利ですが、
動物園のように遠くのもの(動物)を撮る上では
一眼レフカメラのズームレンズがあるとベスト
です。




スマホカメラのズームでは荒くなってしまう写真も、一眼レフなら鮮明に撮れるんですよ。



動物園でズームレンズを使う場合、
「オートフォーカス」という
自動でピントが合う機能はオススメしません。


ピントが合うのに時間がかかってしまうのです。




なので、動物のあくびを撮ろうとしたのに、
シャッターが下りたのはあくびが終わった後……
動物の真顔だけが溜まっていくことも有り得ます。



多少ピンボケすることがあっても、
マニュアル(手動)でピントを合わせれば
シャッターチャンスを逃しません。

野外スケッチのオススメ道具まとめ―最終的な装備

野外スケッチの道具は、
どんな絵にしたいかで決まります。



なので、まずは

  1. スケッチの目的(画風)をはっきりさせる
  2. それを達成するための課題を想像する
  3. 課題をクリアするような道具を揃える

の順序で必要な道具を準備しましょう。




その上でオススメの道具は、

  • 動物園スケッチ
  • 小さいスケッチブック
  • 水筆ペン
  • 透明水彩パレット
  • 鉛筆
  • 消しゴム
  • 野外スケッチ
  • 大きいスケッチブック
  • 透明水彩パレット
  • 不透明水彩
  • 不透明水彩用パレット
  • 筆洗
  • ペットボトル(水)、
  • タオル
  • 折り畳みイーゼル
  • 折り畳み椅子
  • どこでもクロッキー
  • 小さいメモ帳やノート
  • 鉛筆
  • 透明水彩パレット
  • 水筆ペン

+カメラや帽子、バッグなど
 それぞれ必要な物。

になります。



皆さんも道具を揃えて、
天気が良い日にはスケッチにでかけませんか?

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