次回展示はCHIKAPPART vol.7!よろしくお願いします!

幸運を呼ぶ魚、鳥、虫―モチーフの意味や象徴するものとは?

幸運を呼ぶ動物はこちら!


前回は動物を中心に、モチーフや象徴するものを
見ていきました。

ですが、幸運を呼ぶとされる
ありがたい生き物は動物だけではありません!


かわいい小鳥から、変な虫まで!?
縁起が良い生き物たちをご紹介致します!




幸運を呼ぶ生き物ー鳥編

孔雀


魔除け 愛 美 富 幸福



孔雀は世界各地でめでたい鳥とされています。

毒虫や毒蛇を食べる生態から、

悪い物を食べる=不幸を取り除くとされます。




密教では孔雀明王を信じると恐怖・怨敵を
打ち払う
として、信仰を集めました。



さらに江戸時代には鳳凰のモデルとされ
愛、美、富、幸福をもたらしたそうです。


豪華な姿のため、極楽浄土にいる鳥の一つと
されています。



特徴的な羽の色はギリシャでも珍しがられ、
羽の目玉模様から魔除けとされました。








厄除け、幸運招来、金運、
悪い虫、浮気の虫、

かんの虫を食べる





日本だけでなく東南アジア、西洋などの
世界中で「朝を告げる鳥」とされています。




日本においては太陽を思い起こさせるため
天照大神との関連が深い鳥です。


夜目の効かない人間にとっては夜の闇は
大恐ろしいものだったのでしょう。


天岩戸に隠れた太陽神、天照大神を呼び出す際に
鶏が使われたと言います。

鶏の鳴き声は太陽を呼ぶとともに、
邪気を払うとされていたためです。

この太陽信仰との関わりから、
伊勢神宮など神宮系の神社で飼われています。




神社との関わりで興味深いのは、

鳥居の語源だという説です。

源順と新井白石は、鳥居とは「鶏がいる場所」
「鶏の止まり木」という意味だと考えました。

「鳥」と「取り込む」の語呂から商売繁盛
モチーフともなっています。



これだけめでたいイメージの鶏ですが、
朝が来る事はいいことばかりではありません。



恋人たちにとっては別れの時間です。
日本の和歌にも朝の別れが書かれていますし、
西洋のハムレットにも同様の描写があります。




ところでコケコッコーの鳴き声は
明治以降に現れた比較的新しいもので、
古くはカケ、トテトテ、コケコケ
としていました。

長寿 豊穣 願いを叶える 夫婦円満



「鶴は千年、亀は万年」と言われるように
長寿のシンボルとして有名ですね。

シンボルとしての歴史は長く、
「古今集」の時代には、すでに鶴には千年の
寿命があることになっていました。

中国では鶴とともに松にも千年の寿命が
あると考えられ、取り合わされて描かれました。

鶴は仙人の乗り物ともされます。

鶴は田畑で生活していたので、狐などと同じく
豊穣神としての側面もあったようです。



大きくてよく響く鳴き声は、「天に通ずる」
考えられました。
願いを叶える声として、鶴の声を模した音を流す
神社もあります。

光雲神社/asianbeat


夫婦で一生添い遂げるとして
夫婦円満の意味も持っています。

カモ、おしどり

夫婦円満

カモ、おしどりは身近な水鳥ですよね。

どちらも同じカモの仲間だからでしょうか。
似たような意味を持っているようです。




昔の日本では、どちらも色彩が美しい鳥と
みなされていました。

そのため、孔雀やオウム、雁と並び
極楽浄土にいる鳥とされています。


また、おしどりと言えば、「おしどり夫婦」

実際は毎年つがいを変えているそうですが、
夫婦仲がよいとされるため
夫婦円満のシンボル
になっていますね。


じつは夫婦円満のシンボルは、
平安時代までは鴨だったのだそうです。

それが中国の影響でオシドリに変わったのです。






カラス

神のつかい 予知能力 太陽



カラスは八咫烏(やたがらす)に
代表されるように神や仏の使いとされました。

特に熊野那智大社が有名です。




八咫烏の元となっているのは、中国の伝承です。
中国では三足の烏が太陽に住むとされ、
太陽の象徴とされてきました。

この、太陽を象徴したカラスは、
陽烏、金烏、赤鴉とよばれています。



そのため、八咫烏の三本足は、
日の出、日中、日没を表しているとも
言われているんですよ。


そして、赤鴉という名称がある通り、
色が違う烏は、良い事が起こる前兆と

考えられていました。


特に赤、青、三足の烏は
その中でも最高位の吉兆なのです。

ほかにもその賢さや神秘的な姿から

予知能力があると考えられてきました。



朝のカラスの鳴き声は鶏と同様に、
朝を知らせる
つまり恋人たちを別れさせる鳴き声とされています。

高杉晋作の作とされる都都逸

「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」

は、このような意味が背景にあるのです。






安産



よく見かける鳥ではありますが、
意外にも日本の伝承ではあまり大きな意味が
与えられていないようです。


中国の伝承では胎生の鳥とされ、
羽には安産の加護があるとされていました。



チドリ

勝利 家内安全 夫婦円満 目的達成

千鳥模様や千鳥格子のように
図案やデザインではお馴染みの鳥ですね。


「ヤチヨ」と鳴く事から、
ヤチヨ=八千代 

つまり、とても長い年月を連想させるため

長寿を表すおめでたい鳥とされました。


また、「チドリ=千取り」にかけて
勝運、目標達成のモチーフとされています。

加えて波と組み合わせた「波千鳥」と言う図案は、
「共に荒波を乗り越える」と言う意味で
勝利、家内安全、夫婦円満のお守りになっています。



ツバメ

夫婦円満 幸運 火災除け
幸福 商売繁盛

雌雄の中が良く、
縁起の良い鳥とされています。

ツバメが巣を作った家は
幸運を授けられるといい、
火災に遭わないのだそうです。

一方で故意に巣を壊すと
災難や火事にみまわれるとか。


このように日本だけでなく、世界中で
安心、幸運、商売繁盛の象徴とされています。


古代エジプトでは
夜明けを告げる鳥として
幸運を運ぶとされました。


日本のニワトリと近い意味があったんですね。




うぐいす

幸運



さえずり声が幸運を招くとされています。

「春告げ鳥」とも呼ばれ、
2021年1月までは気象庁で
『ウグイスの初鳴日』の観測が行われていました。

縁起が良いモチーフとして
よく梅と合わせて描かれています。

かささぎ

縁結び 仕事の成功


日本では馴染みの薄い鳥かもしれません。

しかし、中国では
かささぎの鳴き声はめでたいものと
考えられています。

そのため、現代の中国語では、
かささぎは「喜鵲」と表記するのだそうです。

また、七夕の伝承では
織姫と彦星をつなぐのは
カササギと言われています。

このことから、恋愛を招く、縁結びのご利益が
あると言われます。


他にも仕事の成功をもたらすとも言われ、
中国では有名な開運モチーフのようです。


ちなみに学名はPica Pica。

なんだか明るくて、めでたい気分になりますね。




タカ

運気上昇 勝利 力 自由
観察力、洞察力、知性


その名前は「勢いよく猛きなる」

から来ているとされる、おめでたい鳥です。



由来は諸説ありますが

「一富士二鷹三茄子」

と言われるように、
江戸時代にはおめでたいものの一つとして
数えられていました。




高く飛ぶ鷹の姿「飛び鷹」は
高く向上するイメージから運気上昇の意味があります。


ほかにも鋭いカギヅメでしっかりと掴む様から
勝利やチャンスを掴む

とされているそうです。



タカは世界でも人気のモチーフで

ギリシャ神話ではゼウスの化身とされ
力、自由等の意味を持っています。

エジプトでも太陽神ホルスは
鷹の姿をしています。


このように高く力強く飛ぶタカは
世界中で信仰の対象とされてきたのかも
しれませんね。



パワーストーンのホークスアイのように、
鋭い眼光から観察力、洞察力、
知性
を意味することもあります。

トビ

勝利 富 地位 自由



タカの仲間のトビ。

その語源はタカと同じく「高く飛ぶ」
=「飛び」=「トビ」とする説が有力です。


漢字では「鳶」「鵄」と書きますが、
「鵄」の字は「まっすぐ目標を目指す」

という意味があります。




日本書紀では、雷のように光り輝く
金色のトビが飛んできて、神武天皇に
勝利をもたらしたと表記されています。

このトビが、「金鵄」と呼ばれる
皇室の守護霊です。



ほかにもトビは地位、富、自由
意味を持つとされています。

ハト

平和 霊魂 災難除け
不老長寿




キリスト教では
平和、霊魂、精霊を意味するハト。


しかし日本では、あるご利益がある
プレゼントとされてきました。


それは、「むせないお守り」


頭部に鳩の形を刻んだ杖を
老人に贈ったという記録が残っています。

これは、ハトが豆を食べてもむせないため
それにあやかる習慣があったためだと
考えられています。




また、ハトは八幡宮の使者でもあります。

二羽のハトは身を護るとされるほか、

薬師寺の火事では鳩が多く集まった場所だけ
火災を免れたと記録されています。

フクロウ

幸運 災難除け 
金運 知恵




不苦労、福郎の語呂合わせから
縁起の良い鳥として親しまれていますね。

首がよく回る生態から、金運・商売繁盛
ご利益があるともされています。




さらに、夜目が利く事から
「見通しが明るい」の意味を持つなど
元々の生態に関連するご利益が多いですね。



古代ローマ神話では
女神ミネルヴァの知性の象徴とされています。


ヘーゲルの「法の哲学」に書かれる

「ミネルヴァのフクロウは黄昏に飛び立つ」
という言葉が有名ですね。






みみずくは仁徳天皇の誕生のときに現れたので
吉兆とみなされています。

幸運を呼ぶ生き物ー魚編

コイ





開運 恋愛運

龍門を登ったコイは龍になる。
この伝承から、縁起の良い魚となりました。

「登竜門」のお話ですね。

また、極上の献上品とされたり、

母乳を出させる薬効があると
考えられたりしました。

「コイ」=「恋」の語呂合わせから
恋愛運アップのご利益があるとされることも。







開運 金運 豊穣

https://illust8.com/contents/2736

金運 豊穣

その名前が「めでたい」に通ずるとされる
お祝いの席でよく見かける縁起物ですね。


えびすさんが抱える魚も鯛であり、
とても縁起が良さそうです。


これはえびす神が漁業の神であることから
えびす神と鯛が同一視され、
鯛も豊穣、金運を表すモチーフになったため

と考えられています。





サメ



力 お守り


日本では海神の使者や乗り物
また、海神そのものとも考えられていました。


ハワイやオーストラリアでは、
サメの歯は力強さの象徴として好まれています。

中世ヨーロッパでは暗殺除けとして
貴族たちに愛好されたそうです。

いわし

厄除け



節分の夜に鰯の頭とヒイラギを
軒下に下げておくと鬼を祓う効果があると
されていました。

アロワナ

幸運 金運 事業の発展



龍魚と呼ばれる巨大な古代魚で、
南アメリカ、オーストラリア、
東南アジアに生息しています。


日本ではあまり馴染みがありませんが
最近はペットとして人気がある魚です。


中国では龍魚と呼ばれる事から
権力や繁栄を呼ぶとして
風水グッズにもなっています。



悪運を防ぐとされるほか、
金色ものは金運、事業の発展などを
招くと言います。

幸運を呼ぶ生き物ー虫編

幸運 金運



ヨーロッパでは幸せを呼ぶ虫
考えられています。


蜜を蓄える生態から、お金を貯める
つまり金運アップのモチーフとも
されています。


古代日本では(現代でも)
ムカデと並んで怖れられた虫ですが
神話上では神の使いとしても登場しています。






トンボ


勝運 出世 成功
豊穣 夫婦円満



「勝ち虫」とも呼ばれる縁起が良い虫です。


昔の人々は、トンボは後ろに下がらない
と考えていたため、

前向き、出世、成功
そして豊穣
のご利益があるとされました。



鴨長明は愛情や、夫婦円満
象徴として書いています。

スカラベ(フンコロガシ)

不死、再生、太陽、世界




フンコロガシです。

動物のフンを球状にして運ぶ
独特の習性がありますが、

古代エジプトでは神様の一柱と
考えられました。




まず古代エジプトでは
フンコロガシが運ぶフンの玉は
太陽の象徴とみなされていたのです。

このことから古代エジプト人は

太陽を運ぶ、つまり太陽を運び、
世界を運営する神様と考えました。

そしてケプリ神という
フンコロガシの頭をした神様として
信仰するようになったそうです。


フンコロガシ型のお守り
「スカラベ」も大量に出土していることから、

古代エジプト人にとって非常に身近で
神聖な虫だったようです。

報恩 疫病除け 安産



蟹の甲羅を玄関に掛けることで
疫病を除けるという民間信仰があったようです。

また、安産のお守りにもなっていたそうです。


このようにドラマチックな開運効果が
信じられていた訳ではありませんが、
日本とギリシャに共通する
エピソードがあります。

まず、日本にあるのは
「助けた蟹が悪い蛇を切って退治する」話。

一方、ギリシャにあるのは

「ヘラクレスと戦う友達のヒドラを助けるために
加勢する」話。


これだけを引っ張って来るのも短慮ではありますが

「義理堅さ」を感じませんか?


アワビ


疫病除け 不老長寿


蟹と同じく、殻を門に釣るして
疫病除けのまじないにしていました。


現在の「熨斗(のし)」の原型として、
アワビの身を延ばして干した、
「のしあわび」という縁起物もあります。

これは本来不老長寿の薬だったため、
贈り物にそえられたのが始まりとされています。




貝殻が一枚であることから片思いを表し、
婚礼の贈り物には適さないので注意しましょう。




ハマグリ


復縁 浮気除け 



アワビとは反対に、二枚貝であり
その組み合わせでしか合わせられないことから
婚礼に、ハマグリの吸い物をだす習慣があります。




また、ハマグリをきっかけに浮気を思い直し
復縁するという物語もあるため、
復縁、浮気除けのご利益があるとされています。



蜃気楼は大ハマグリの吐く息。

蜘蛛


幸運 裁縫 書画




蜘蛛、特にアシダカグモが下がることは
吉兆とされることがあります。




糸を引く生態が裁縫に似ているので、
裁縫の神として信仰されていたそうです。

この話の元である吉備真備もまた、
裁縫の元祖として崇められています。




狩野派の絵師、狩野元信を助けたとも
されていることから、工芸や書画などと
関わりが深い虫といえるでしょう。


復活、勝負運



中国では地面から這い出てくる様子から
復活の象徴とされました。



皇帝の遺体の舌に翡翠でできた蝉を置き、
復活と再生を祈願したのだそうです。

また、金銭に関する勝負運を上げるとも言われます。




変容、復活
不死、上昇





風水では幸運を呼ぶモチーフとされ、
蝶モチーフの物を身に着けると良いそうです。



世界的には、
幼虫から蛹を経て、美しい成虫になる様子から、
変容、復活、不死

などの意味を持つことが多いようです。

てんとう虫

幸運 健康運 金運 恋愛運



ヨーロッパをはじめとした多くの地域で
幸運を運ぶ虫とされています。




シンプルな幸運招来意外にも
病を持っていく
豊穣や金運を上げる
恋のはじまり

を意味するとも言われています。

参考文献

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