次回展示はCHIKAPPART vol.7!よろしくお願いします!

幸運を呼ぶ動物たち―モチーフの意味や象徴するものとは?

日本では「花鳥風月」つまり花、動物、景色を
描いた絵が好まれてきました。


日本史の図録を開いてみると、動物が描かれた
屏風やお軸がたくさん載っていますね。

現代でもかわいい動物たちは人気の画題です。

特に縁起が良くておめでたい動物は大人気!



今回は、おめでたい動物たちと、
その意味や象徴をご紹介して行きます。

幸運を呼ぶ動物たち―風水、歴史などの縁起の良い動物リスト

うさぎ

開運 安産 健康長寿 恋愛成就 金運向上

中国では月の兎が不老長寿の薬を作るとされ

日本でも月と関連付けられて
月=ツキ、つまり幸運の象徴とされました。


さらに、日本神話の因幡の白兎にちなんで
恋愛成就の役割を担うこともあります。



ヨーロッパではゲルマン神話の春の女神
エオストロのお使いがうさぎとされています。
そのため春の訪れも意味しています。


他にも跳躍力から躍進、進歩、悪運除け
耳のよさから情報収集能力、商売繁盛
のシンボルとなっています。

ねずみ

子孫繁栄 子宝 開運 予知能力 奉公

子だくさんなので、子孫繁栄の象徴とされます。

なんと、ネズミ算の記録では
12か月で276億もの子供を作るとされました。

子宝や子孫繁栄だけでなく日本神話では
大国主命の試練を手助けした逸話から、
幸運をもたらす神の使者と考えられてきました。

予知能力や、よく仕える奉公人の意味もあります。

鹿

開運 戦勝 財運 五穀豊穣 水難除け 


日本では神の使い、仙獣、陽獣として
親しまれてきました。

特に白い鹿は非常に神聖な動物とされています。


春日大社、日吉山王社の使者として有名ですね。

その強い神性のご利益にあやかるため
武将は好んで兜に鹿角を使い、戦の勝利
祈願しました。




また、中国では給料と鹿の発音が同じため
財運を呼ぶとされ風水で人気のモチーフです。


皮が水に強い事から水難除け
毎年生え変わる角から五穀豊穣の意味も持ちます。

しかし、鹿の頭蓋骨は死を連想させるため
風水的にはNGだそうです。

ゾウ

幸運 地位 強さ 安定 忍耐力
知性 子宝 家内安全 長寿 


タイの聖なる動物で、
幸運、地位、強さを象徴しています。



風水においては安定と信頼、
そして知性、忍耐力も意味しています。



白象はブッダの化身とされるほか普賢菩薩は
6つの牙を持つ巨大な白象に乗っているとされ、
高僧を龍象と呼ぶ、雨を司るなど仏教との関わりも
大きい動物と言えます。




ポーランドでは鼻を上げているゾウは
幸福を呼ぶモチーフとして親しまれており、
ゾウの世界的な人気を感じますね。




象もまた子孫繁栄愛情運子宝に良いとされ、

加えて健康長寿家族愛、母性、勇敢など
様々な意味を持っています。




象頭の神であるガネーシャになると
金運を招くとされるなど、縁起の良さは
枚挙に暇がありません。

守護 魔除け 安産 忠実

忠実で、よく人に懐く犬。

そんな側面から、人を護るご利益がたくさん!


犬張り子は犬の出産が軽いことから
安産祈願とされていますが、
実は本来は魔除けの意味だったといいます。

ほかにも幼児の犬の字を額に貼って
魔除けとするなど、忠実な守護者として
愛されていた歴史を感じますね。



その忠実さや賢さから江戸時代には、
伊勢参りに行けない主人の代わりに
「おかげ犬」を伊勢へ参拝させる事もありました。




守護や忠実さ以外にも
白い犬が人を導いたという言い伝えから

案内者の意味も持っています。




風水では招財犬という置物があり、
こちらは忠実に財を運ぶとされています。

カメ

長寿 幸運 水 金運

まず、おめでたい亀で思いつくのは

「鶴は千年、亀は万年」でしょう。

このように亀は長寿の象徴です。



それ以外にも日本では、
亀をありがたい存在として扱ってきました。


そもそも亀の語源は「神」が転じた物で
「神亀」と書きます。


古くから神の使者とされてきたのです。

加えて、変わった姿の亀は
めでたい事の前兆とされていました。

そのめでたさは、元号が変わるほどです。



700年代には珍しい亀が見つかると
「霊亀」「神亀」「宝亀」と数年ごとに
元号が変わっていた記録が残っています。


亀の発見で元号が変わるのはすぐに廃れたようですが、

今でも亀は松尾大社の使いとして
神様と関連付けられています。




一方、日本だけでなく海外でも幸運を呼ぶモチーフとされています。




ハワイではウミガメは「ホヌ」と呼ばれ、

海の守り神であり幸運のシンボルです。




風水で重宝される中国の霊獣、龍亀は
亀の保護力を持つため金運を護るそうです。




また、甲羅がお金の形に似ているため
亀単体でも金運のシンボルとされているようです。




亀の霊獣で有名な四神の玄武は、
水を司る霊獣とされています。




ところで
亀の縁起物によく見られる、ふわふわのシッポは
コケや草がくっついているのをシッポと勘違いした
ことによるのだとか。

力 厄除け 生命力 金運上昇 
疫病除け 家家内安全

「一日にして千里を行き、千里を帰る」
と言われるように、力や強靭さの象徴です。

そのため厄除け、魔除け、家運、生命力
を向上させると言われます。



千里行き、素早く帰るということで
旅の安全金運上昇(すぐにお金が戻る)
のモチーフともなっています。


さらに金運や開運を主なご利益とする
毘沙門天の使いであるため、

「寅の日」は金運を高める日として、
宝くじを好む人々から非常に人気があるようです。





多彩なご利益を持つ虎ですが、
万葉集では外国の恐るべき神とされ、

中国の始祖神である伏犠は
虎神であると言われています。


そのため、中国では寅年こそが、
最も良い干支とみなされています。



パワー、勢いにあやかった伝承や信仰も多く

特に正面向きのトラは
「八方睨みの虎」と呼ばれ

周囲からの災いを防ぐ力、家内安全の力
あるとされます。

また、虎の頭は子どもの病気を防ぐお守りとして、
まじない的に使われました。



龍と並べられたときには虎は春風を呼び、
龍はめでたい雲を呼ぶともされています。

たぬき

商売繁盛 出世 金運 夫婦円満


「他抜き」つまり「他人より抜きんでる」
の語呂合わせから、

商売繁盛、出世、金運を招くとされます。



お店でよく見かける信楽焼のたぬきは
八つの良い容相「八相縁起(はっそうえんぎ)」
がある縁起物なのだそうです。


信楽焼たぬきは『八相縁起(はっそうえんぎ)』と呼ばれる縁起を表しており、

笠・目・笑顔・徳利・通い帳・大きなお腹・金袋・尻尾にはそれぞれ意味があります。

【笠】災難や悪事を避け、身を守ってくれる。

【目】大きな目で周囲に気を配り、正しい判断をする。

【笑顔】いつも笑顔でいることで商売繁盛につながる。

【徳利】人徳を身につけ、飲食に困らない(商売が上手にいく)ように。

【通い帳】お客様との信頼関係を上手く築けるように。

【大きなお腹】冷静さと大胆な決断力を持つ。

【金袋】金運に恵まれるように。

【尻尾】終わりよければ全てよし。何事もしっかりした終わり方を。

引用:なぜたぬきは縁起物!?《信楽焼たぬき》の意味と由来

イノシシ

怪我の回復 スポーツ 魔除け 子孫繁栄

「古事記」では白い大きなイノシシが
山の神として描かれています。



「日本後記」では足が萎えて
立てなくなってしまった和気清麻呂を
300頭のイノシシが先導し、助けたと
記されています。

そのため現代では足腰、病気怪我の回復、
陸上、スポーツ、足全体へご利益があると
されています。




猪の目模様は魔除けや招福の図案です。



他の多くの動物と同じく子孫繁栄
象徴しています。

ブタ

金運 富 子宝 旅立ち 
女性同士のトラブル 開運



古代日本では馴染みが薄かったブタですが、
世界的にはブタの方が開運モチーフとして
メジャーなようです。


風水の本場、中国では富の象徴とされ、
金の豚の置物が販売されています。

実は貯金箱の豚はこの言われが元になっています。



お隣の韓国でも豚とお金の発音が同じため、
金運のモチーフとされます。

さらに、チリでは三本足の豚が金運、
商運を招くとされて愛されているのだそうです。



多くの動物と同じく子宝、家庭運の意味も
持っていますが、他の動物との違いとして

ピンクの豚は女性同士のトラブルを解決する
パワーがあるとされています。




意外にもドイツにおいてもブタの置物は
ラッキーモチーフとされており、

誕生日旅立ちの日には
「四つ葉のクローバーとブタを合わせた人形」
を送る習慣があるのだそうです。



余談ですが「豚に真珠」は新約聖書の
マタイによる福音書が元となっています。

オオカミ

魔除け 火除け 盗難除け

語源は大神とされています。


山岳信仰と結びつけられたり
伊勢神宮のお使いとされたり、

日本人にとって神に近い動物だったことが
うかがえますね。




農耕を営んできた日本人にとって
オオカミは害獣を退治する良い獣だったのです。


そのため各地で害獣除けとして祀られており、
それが変化して現代では厄除け、盗難除け
また火事除けの加護が得られるとされています。

サル


魔除け 勝負運 縁結び 夫婦円満
美容 酒造


日本では古くから山岳信仰や太陽信仰と
結びつけられたなじみ深い動物です。



「猿=去る」の語呂合わせで魔除けに
また「勝る」にちなんで勝負運
「猿(えん)と」。

など、名前からの連想がご利益に繋がっています。



他にも多彩な意味を持っており、


・歯が白い事いので楊枝屋の看板
美容、歯医者

・「見ざる言わざる聞かざる」から訴訟関係

馬の守護

・猿酒(猿が蓄えた果実による酒)から酒造り

・サルタヒコと庚申のサルとが結びついて
道しるべや厄除け

などがあります。



風水では夫婦円満のモチーフとされています。

ネコ

幸運 金運 千客万来



仏典をネズミから守るために
日本に輸入されてきたのが始まりです。



現在では招き猫となって、縁起がいい動物の代表として愛されていますね。



招き猫は商売繁盛の縁起物で、
右手を上げる猫は金運を招き、
左手を上げる猫は客を招くとされています。



西洋では黒猫は魔女の使いとして
不幸を呼ぶとされていますが、

一方でアメリカや日本では、
黒猫は幸運を運ぶとされていました。

サイ

安定 人間関係 信頼

風水では象と近い意味を持ち、
安定、人間関係を護る、信頼
を意味しているようです。


開運的な意味はありませんが、
日本にサイの存在が知られる前に描かれた
「涅槃図」という絵にも登場しています。

この頃は、象と同じく想像上の動物でしたので、
怪獣のような見た目で描かれています。


きつね

豊穣 開運

稲荷社の使いとして有名なきつねですが
その由来は諸説あります。


ひとつは尾が稲穂に似ているため。


農作物を荒らすねずみを食べるため。

そして面白いのは



冬に山へ帰り、春から秋まで田畑の周りにいる。
つまり農作業のサイクルと同じなので
豊穣と関連付けられるようになった
というものです。


農耕神、豊穣神の役割の他にも

「延喜式」では九尾の狐、白狐、黒狐を

めでたい予兆だとしています。




一方でダキニ=飯綱と関連付けられる法術は
外法とされていたようです。

くじら

豊穣 富 商売繁盛 漁業
恋愛運 対人運 母性

くじらは恵比寿さんと同一視され、
豊穣、そして商売繁盛と関連付けられて
きました。

また、くじら自体が漁業の神として
信仰されてきた歴史もあります。



外国においては、その巨大さから
世界創造のシンボル
とされることもあるようです。

特にハワイではくじらの尾は
幸運の象徴とされています。



他にもスピリチュアルの世界では
白いくじらは恋愛運、親子くじらは対人運
心の強さ、道案内、母性といった意味もあります。

ウシ


豊穣 母性 強さ 貯蓄 
着実な成功

菅原道真を祀る天満宮の使いとされています。


また、密教の大日如来の化身であり、

ヒンドゥー教では神聖な動物だとされています。



牝牛は豊穣母性、雄牛は強さと雌雄で
イメージが分かれるのも特徴ですね。



西洋占星術では資産や貯蓄
着実な成功などを意味します。

ウマ

勝利 躍進 出世 金運
商売繁盛 名誉運 行動力 エネルギー



力強い走りと勢いのあるイメージから
勝利名誉などパワフルな意味を持つことが
多いようです。


「馬九行久(うまくいく)」の語呂合わせで
九頭の馬が描かれた絵は人気があるようですね。


将棋の駒に書かれた「左馬」も
よく見かける縁起物です。

これは、「うま→まう→舞う」と読める事から
縁起が良いとされているのだそうです。



それだけでなく、左馬は躍進を表すとされ
立身出世起業の成功、金運、商売繁盛、
早く叶う、人より秀でるといった意味があります。




風水では陽の気の動物として
人気運、名誉運、行動力、エネルギー
を向上させると言われ、
玄関や居間の南に置くのが良いと言います。


四柱推命では三合火局という干支の一つとされ、
寅、戌と合わせる事で艶やかな火のように
人気運を上げるのだそう。

九星気学では南を象徴し、
陰陽五行では火、陽の属性を持つことから
躍進また夫婦円満を意味しているそうです。



奈良時代には一月七日陽の日に、
春の色である青色(実際は灰色)をした
馬(陽の動物)を見て厄を祓う行事を
行っていました。

この行事で使われたありがたい馬の色は
後に青馬から白馬に変わっています。

他には黒い身体、白いたてがみとシッポの馬が
神の使いとされた記録が残っています。

ヨーロッパではダーラヘストという
幸せを呼ぶ馬の置物があり、
こちらは赤い馬が縁起がいいとされています。

ライオン

退魔 守護 平和 自己表現
創造 エネルギー 意志 自由

獣の王であるライオンは、
仏教では人の王である仏の例えとされています。

また文殊菩薩は青い獅子に乗っています。


エジプト、ペルシャ、インドの神殿では
退魔のために像を作って置いていました。

古代ギリシャでも同様に守護者として
神殿や家庭を守るために置かれたそうです。
不浄を祓うとされているため、
守護神の役割を持つことが多いようです。



獣の王と考えられたことから、
花の王である牡丹と組み合わされ
図案化されています。




スピリチュアルな意味でも守護力を持つ動物とされ、その守護力が平和と調和、安心を呼びます。

占星術では自己表現、創造、エネルギー、
意志の強さ、自信を意味しています。


ユニコーンと共に描かれる場合には
錬金術と関係があります。

こうもり

開運 幸福



こうもりは主に中国で幸運の動物とされています。
その由来を二種類見つけたのでご紹介しますね。


一つ目は中国語で「変福」
つまり「福に変わる」と同じ発音だという説。

悪い状態の時や、もっと良い状態を目指す時に
用いたいですね。



二つ目は、「ヘンプク」という発音が
「遍き(あまねき)福」に通ずるとされる説。

実際翻訳ソフトで「蝙蝠」「変福」「遍福」を
聞き比べてみましたが、確かに同じような
発音でした。

どちらの由来にしてもおめでたいことに
変わりありませんね。



さらに、五匹のこうもりは五福
(長寿、健康、子孫、繁栄、富貴
あるいは長寿、富貴、康寧、好徳、善終)

を意味するとされる最高の縁起物だそうです。

日本では、「幸せ盛り」の語呂合わせで、
同じくめでたい動物とされています。

日本書紀には白いコウモリを捕獲した人が
めでたい動物を捕まえたということで位を授けられていました。

金運 幸運 再生 生命力 無限

脱皮する生態により多くの文化圏で
再生、無限、生命力の象徴とされてきました。




日本ではヤマタノオロチや夜刀神など、
恐ろしい神とされることが多かったようです。

(常陸国風土記によると、夜刀神は
頭に角がある蛇だとされています。)



その一方で、農作物を荒らすネズミを食べる事から
民間信仰では守り神や、神の使いとされました。



弁財天や宇賀神などと繋がった結果、

現在では金運、幸運、

抜け殻を財布に入れると金運が上がる

というご利益が信じられています。

カエル

旅の安全 金運 変化 開運
出産 出世 再生


日本では「かえる」の語呂合わせで
縁起物として親しまれていますね。

「無事帰る」「お金が帰る」
はカエルグッズで良く見かけますよね。
「変える」から「良い変化」を意味する事も
あるようです。

そんなカエルも昔の日本では田の神の使者として
信仰されていた歴史があります。

特にヒキガエルは大きくて頑強な姿から
福の神や守り神とされていました。


古代エジプトでも親しまれた動物で、
ヘケトというカエルの頭をした女神もいるほどです。

また、「十万」を意味する象形文字は
オタマジャクシの形をしていました。

それだけヘケトは出産と復活の神として
深く信仰されていたのかも知れませんね。




風水では幸運金運、飛躍跳躍、立身出世、
多産や子宝
の象徴とされています。

まとめ―幸運を呼ぶ動物たち

以上、縁起が良い動物たちと
その意味、象徴をご紹介いたしました。
皆さんの周りにも幸運を招くとされる動物たちが
アクセサリーや置物として隠れているはずです!

ほかにも幸運を招く生き物はたくさんいますので
ぜひ皆さんも探してみて下さい。




参考文献

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