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チューブ胡粉の使い方!普通の胡粉との違いは何?【日本画】

この記事で分かること
  • チューブ胡粉(都の雪)と胡粉の違いが分かる!
  • チューブ絵具は絵皿に溶いて使えばOK!
    (ちょっとしたコツ有り)



皆さんは胡粉(ごふん)をご存じですか?



今回は、日本画経験者も未経験者も、
誰でも簡単に使える「胡粉チューブ」の使い方と
普通の胡粉との違いをレビューいたします!




日本画描きさん以外にもおすすめできる
絵具になっております。

  • 日本画独特の柔らかい色合い
  • ふんわり優しい絵
  • 温かみがある動物、人間



これらを描いてみたいという方は
ぜひ最後までお読み下さい!



胡粉とは日本画の白絵具のこと!

あく抜き中の胡粉
©DARENIHO

そもそも、胡粉(ごふん)ってなに?


胡粉とは簡単に説明すると、
日本画で使う白い絵具のひとつです!




日本画の白色絵具には「岩白」や「岩胡粉」
などがあります。


ですが、

  • 温かみのある色合い
  • 透明感
  • ふんわり感
  • 鮮やかな白の発色


これらは胡粉ならではの魅力ですよね。



しかし、胡粉を使えるようにするには
多くの手間が掛かります。

胡粉の作り方
  1. 胡粉の粉末を乳棒と乳鉢で擦る(10分)
  2. 膠を入れて胡粉団子を作る(2分)
  3. 胡粉団子を百叩きする(5分)
  4. お湯に浸してアク抜き(10分)


約30分の作業工程を経てようやく
使用可能になるのが胡粉なのです。


ちなみに②胡粉団子は、
慣れないと永遠に作れません。




30分の工程を経て胡粉が出来上がっても

細かいゴミが混入して発色が落ちる、
膠が濃く黄色っぽい色になる


ということもあります。


キレイな胡粉を作るのは大変困難。


江戸時代の絵画工房では
「胡粉をマスターするには10年かかる」
と言われていました。


胡粉の詳しい情報は
こちらの記事でCHECK!

⇒【日本画】胡粉の作り方とは?塗り方、使い方を解説!【丹青指南現代語訳】





「そんなに手間がかかるんじゃ
胡粉なんて使えないじゃないか!」



とお怒りのあなたに朗報です。


美しい白の反面、非常に手間が掛かる胡粉。


これを誰もが簡単に作れるようにした
「チューブ胡粉」が販売されているのです。




チューブ胡粉のメーカーと原料は?

吉祥「チューブ日本画絵具 胡粉」

©DARENIHO



チューブ絵具は複数のメーカーから
販売されており、各社で様々な工夫があります。


ここからは日本画絵具メーカー三社の
チューブ胡粉をご紹介!


吉祥のチューブ胡粉は
6号(20ml)  520円
10号(50ml) 1150円
 の二種類。
(参考:吉祥チューブ絵具


こちらはチューブ日本画絵具シリーズの
一色です。


公式の商品紹介を一部引用致しますね。

水干絵具の持ち味をそのままに、接着成分であるメディウムを練りこんであるため、チューブからパレットに絵具を出して、すぐに日本画を描くことが出来ます。

引用:吉祥チューブ絵具

原料として使用している顔料は水干絵具にも使用している高品質な顔料であるため、水干絵具と同様に美しい色彩と堅牢な耐光性が特徴で、作品に輝きを与えるとともに仕上がりの美しさを保ちます。

引用:同上

吉祥チューブ絵具は初心者から専門家までどなたでも扱いやすい粘度に調節してあるので、簡単に、美しい日本画の世界を表現できます。

引用:同上



原料となる色成分(顔料)は、
日本画で使う水干絵具と同じ!



メディウムの詳細は不明ですが、
12色セットには膠液(にかわえき)
付属しているので膠の可能性が高いですね。


乾燥後に絵の具が剥がれるようであれば、膠液を少し足そう!



わからない言葉があったら、ここをチェック!

顔料と展色剤(メディウム)とは?

絵具の成分は主に「顔料」「展色剤」の
二つに分けられます。

顔料は色の素である粉末。
(例:ウルトラマリンはラピスラズリという石)
展色剤はその粉末を紙に付着させる糊です。
メディウムと呼ぶこともあります。


展色剤の種類が変わると絵具の種類も変わります。
例えば水彩絵の具の展色剤はアラビアゴムです。
そして顔料を乾性油と混ぜれば油絵具に、
膠に混ぜれば日本画絵具になるという訳です

日本画の水干(すいひ)絵具ってなに?

日本画絵具では「岩絵具」と
「水干絵具」を使います。

岩絵具は鉱物などの天然素材や
着色ガラス等を砕いた、比較的荒い顔料です。

平山郁夫先生の作品をご覧になった方は、
絵の表面が輝いているのに
気付くでしょう。

これは粒子が荒い岩絵具が光を
反射しているからです。




水干絵具は岩絵具よりも粒子が細かい絵具で、
岩絵具より安価に販売されているため
日本画の下塗りに多用されています。

マットで伸びが良く、水彩のように使えます。
アクリル絵具や油絵のような光沢はありません。


原料には胡粉や白土などの白い粉末に
染料で染付を行った物が使われます。
(天然泥を原料にした物もあります)






ナカガワ胡粉絵具「都の雪」

©DARENIHO


ナカガワ胡粉絵具のチューブ胡粉はl
20ml 500円
40ml 900円
の二種類です。
(参考:ナカガワ胡粉絵具

公式の商品紹介を一部引用して
ご紹介させて頂きます。

上質なイタボ牡蠣胡粉だけを膠で練ったチューブ入りの胡粉です。~
・従来のチューブ胡粉にない、胡粉本来のしっとりした暖かみのある白色です。
・固着材として膠をつかっているのでしっかり定着し、日本画の制作に適しています。

引用:ナカガワ胡粉絵具


胡粉色の水彩絵の具ではなく、

本物の胡粉を本物の膠で練った
チューブ胡粉と明言されています!


しかも胡粉の原料は現在入手困難な
上質なイタボ牡蠣とのこと。


つまりチューブから出すだけで、
「白」ではなく「胡粉色」が塗れるのです!



上羽絵惣 「チューブ絵具 彩虹 胡粉」

胡粉ネイルでお馴染みの上羽絵惣監修、
丹羽絵具工業製造のチューブ絵具です。


32色シリーズのチューブ絵具「彩虹」の
一色として胡粉があり、
こちらのみ上羽絵惣の白狐胡粉ブランドです。



20ml 440円
70ml 1320円
 の2サイズ
(参考:楽天市場)

公式の商品紹介を一部引用したかったのですが
見つからなかったため、ふるさとチョイスの
商品紹介ページから引用させて頂きます。

日本画用チューブ絵具「彩虹」は透明、不透明どちらも使い分けることが出来る水彩絵具です、原料となる顔料は高級で退色しにくく、粒子が微細なため、均一に伸びやすく出来ております。
極めて発色が良く、鮮やかな色調を誇ります。

混色してもくすみや濁りが少ないため、ワンランク上の仕上がりが期待できます。

引用:ふるさとチョイス商品紹介ページ



退色しにくい高級顔料を使用しており、
描きやすい滑らかさになるように調整が
されているそうです!



水に溶かす際に膠を足すことで
より丈夫になるという説明から、
メディウムは膠系だと推測できますね。


チューブ胡粉は日本画にしか使えないの?

チューブ胡粉って、日本画にしか使えないんでしょ?
水彩描きの僕には関係ないかな。



「胡粉が日本画絵具だから
チューブ胡粉も日本画専用でしょ?」


というのは少々早計!


チューブ胡粉は水彩絵の具と同様に
水で溶かして簡単に使えます。



水彩やコピックとの相性も良いので
ぜひ一緒に活用してみて下さい。



グラニュレーションカラーがお好きな人には
特におすすめです!


胡粉の粒子独特の偶然性をあなたの作品に
加えるのは如何でしょうか?



チューブ胡粉と胡粉の違い

普通の胡粉は粉状
©DARENIHO

自分で作る胡粉とチューブ胡粉はどう違うの?


よく知らない画材を作品に使うのは
怖いですよね。


そんなあなたのために、チューブ胡粉と胡粉の
使い心地を比較いたしました。



※チューブ胡粉はナカガワ胡粉絵画「都の雪」
粉末胡粉は上羽絵惣の「寿」を使用しています。

「都の雪」は自作胡粉と比べて…
  • 値段が少し高い
  • 透明度が高い
  • 粒子が細かい
  • 発色が良い


値段が少し高い


粉末胡粉は半年から年単位で使い切る程度の
量が入っています。

ひと箱で広大な面積を塗れます。


一方でチューブ胡粉は、濃度にもよりますが
20mlで3㎡程度という体感です。


塗り重ねることを考えると
チューブ一本では大作を描くのは難しいでしょう。



内容量と値段のコスパだけで見れば
粉末の胡粉に軍配が上がりますね。





透明度が高い・粒子が細かい


筆者の体感ですが、チューブ胡粉は粉末胡粉より
粒子が細かく、透明度も高いです。

ただし普段ご自身で作る胡粉の濃度、
使う胡粉の種類にもよりますね。


最上級胡粉よりさらに粒子感が少なく
非常に伸びが良いと感じました。


濃度調節は慣れが要る!?

ただし、濃度調節には慣れが要りそうです。

自作の胡粉の場合、耳たぶほどの硬さの
胡粉団子を切り分けて溶かすのですが、

今回使ったチューブ胡粉「都の雪」は
普通の絵具並みに滑らかで柔らか!

溶けやすいので水を入れすぎて、
薄くなってしまうこともありました。


粉末の胡粉に慣れている方こそ
チューブ水彩の使い方を意識して
扱うと良いかもしれません。

スポイトを使って少量ずつ溶かすと
濃度調節が簡単です。



発色が良い

自作胡粉に比べて非常に発色が良いです。


粉末から自作しようとすると、
練ったり叩いたりの工程でホコリが混入したり
膠の黄色っぽさが出てきたりしますよね。



その結果、灰色かかった白や黄色い膠シミが
混じったり…

理想的な白を作るのは難しいものです。



しかし、手でいじる工程もなければ
膠と胡粉が最初から均等に混ざり、
さらに最高級胡粉並みの細かい粒子。

良い白にならない訳がありません。



色がくすむ!
粉末高級胡粉を使いたいけど高い!


という方にはおススメの胡粉です。




以上、チューブ胡粉「都の雪」と
粉末胡粉を比較してきました!



ですが今回比較したのは上羽絵惣の
胡粉の中でも500g2500円くらいの
ふつうランクの胡粉。

500g6000円くらいの最上級胡粉では
ないことを留め置き下さいませ。





チューブ胡粉とアクリルや水彩の違いは?

ドライヤーによる乾燥後
©️DARENIHO


透明水彩は乾燥させてから使いますが、
チューブ胡粉は基本的に乾燥させずに使います。


そういう意味では透明水彩より
アクリルや不透明水彩に近いと言えますね。


ただ、アクリルガッシュや不透明水彩と比較して
顔料の粒子が大きいため、薄めに使った場合
これらほどのカバー力はありません。

アクリル絵具、顔彩と比較した場合
胡粉の方がカバー力がありました。




真っ白にするより、下地の色を透かせる
目的で使うのがおススメです。





また水彩以上に、均等に塗るのは大変。

透明水彩のグラニュレーションカラーのように
ツブツブのマチエールになります。




乾く前には水と一緒に胡粉の粒子が
流れていくのでムラや滲みを
完全になくすのは難しいです。


よく見ると粒子が見える
©️DARENIHO



もちろんアクリルの耐水性はありません


むしろ水彩以上に耐水性は低く、
濃度が薄すぎると上から色を重ねた時に
動いて(溶けて)しまうこともあります。

塗り始めは透明に見えますが
乾燥すると白色が現れます。

濃く塗りすぎに注意ですね!


チューブ胡粉の使い方

  1. よく振る
  2. 絵皿に出す
  3. 水を適量加える


①よく振る

使い始めは膠分と胡粉が分離している
ことがあります。

よく振ると使いやすくなりますよ。


②絵皿に出す



適量を絵皿に出します。

後から追加で溶かしても大丈夫なので
神経質にならなくてOKです!


絵皿も百均の白い小皿でも大丈夫!

失敗はないのでゆる~く使ってみましょう。

③筆で溶く/水を適量加える


水を付けた筆で溶いて使います。

刷毛で塗る時はスポイトや匙(スプーン)で
水を少しずつ加え、好みの濃度に調整しましょう。



④塗ってみる!

筆に付けたら水彩のように塗ってみましょう。

思ったより濃い?
塗りやすい?

何度か試し塗りをしてお好みの
塗り方を探してみましょう!



チューブ胡粉はアートグルーと併用できる?


現在、膠の代わりに使われることも多い
アートグルー。



自己責任になりますがチューブ胡粉に
混ぜて使うこともできます。



筆者は接着力を高めたい時に少し加えて
使っていますが、今のところ剥落などの
不都合が起きたことはありません。


ただし画材メーカーが推奨する使い方では
ありませんので、注意して行いましょう。


アートグルーを使うと水に強くなるため
洗い出し等の水を使った技法ができなくなります。
アクアグルーでは可能。





チューブ胡粉の使い方まとめ



以上チューブ胡粉の特徴と使い方を
まとめました。


チューブ胡粉は、チューブから出すだけで
簡単に胡粉色が体験できる優れもの!


しかも本格的な胡粉作成手順をするより
キレイな発色になってしまいます!


日本画経験者さんから、水彩画家さんまで
幅広く使って頂けます。



ぜひあなたの表現の幅を広げるために
お役立てください!







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